[リポート]浜松市教育委員会 新規採用教職員研修を担当しました

豊かな人間性を持つ・育むために。若い先生方の真剣な想いを感じて

2024年8月8日(木)、浜松市教育委員会 教育センターより依頼を受け、令和6年度 新規採用教職員研修の講義を担当させていただきました。

「インクルーシブ社会の縮図を創る~みんなの運動会から~」と題して、普段、私たちが取り組むインクルーシブなスポーツ環境づくりで大切にしている視点をお伝えし、実際に「インクルーシブな運動会競技」「インクルーシブな体育」「インクルーシブな昼休みのあそび」を考えるワークを行いました。

今回のワークの目的は、教育的な狙いや方法のディスカッションではなく、個々が伸びる環境設定や、他者との協働を感じられるプログラムになるよう手段や手法を自由にアレンジしていくことです。

それらを踏まえ、楽しい体験や感情の共有はちがいを越えて人を繋げること。変化やちがいを許容する余白や、新しいチャレンジや再チャレンジができる寛容さが他人にも寄り添おうとする当事者意識を育て、課題を共有して解決を協働しようとする行動に繋がること、つまりインクルーシブ社会に繋がることをお伝えしました。

最後は「ブラインド玉入れ」を楽しみ、「もしも全く違う方向に投げるお子さんがいたらどうしますか?」という投げかけをさせていただきました。

時間があればみなさんとディスカッションをしたかったのですが、代表して回答してくれた先生から「その個が楽しいと感じるアレンジをプラスする」と発言があり、先生方がいかに個々を大事にしたいという想いをもって接してくださっているかを再認識しました。

[講義を終えて/作業療法士メンバーより]

もしも違う方向に投げるお子さんがいたら・・・の問いの際、作業療法士メンバーから「まずは一緒に反対に投げてみる」という提案をしました。その意図は「その子の行動を一緒にやってみることで、その子の世界にお邪魔させてもらうこと。上から見ただけではわからない、その子がどんな世界で何を感じているのか知ること」にあります。

また、日頃の関わり合いや変わらず安定している日常があるからこそ、微細な変化や成長に気付くことができます。これらは障がいや特性にかかわらず全ての子に言えることです。「日頃から、個々にどれだけ寄り添い、瞬間を見出すか」ということも、ここで補足させていただきます。

このたびは貴重な機会をいただきありがとうございました。私たちとの接点が、先生方に何かしらの刺激となったのであれば幸いです。

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